毎日が暇つぶし:小説書く人向け

小説家になろうと思った日からの内面さらけ出し記録

2019冬:文藝賞かか、改良、選評読んで

文藝の2019年冬号で

  • かか(宇佐美りん)
  • 改良(遠野遥)
  • 選評

を読みました。

2作受賞で受賞者二人とも後に芥川賞受賞しているので豊作な年だったわけだし、文藝賞受賞作以外で芥川賞受賞しているわけなので、選考委員の目がすごかったのだろうと思う。

 

村田沙耶香さんの選評で参考になる部分が2点あったので記録しておきたい。

「この作者でしか生み出せない世界に到達してほしかった。この作品でしか生み出せない世界に到達してほしかった。この作品でしか出会えない、新しい言葉を知りたかった。」

この作品でしか出会えない新しい言葉という視点はなるほどなあという感じでした。

 

「魅力的な人物が小説の中に説明され、置いてあるだけではなく、小説が「動く」瞬間が見たい、という欲張りな気持ちになった。それは不必要な小説的な展開という意味ではなく、小説の中で深い部分まで言葉が進んでいくこと、何か特別な化学変化があること、その部分が少し弱いように感じられた。」

動きのある小説というのはよく聞く言い回しで、アクション性のように捉えられることがほとんどだと思う。小説の動きという概念について参考になる言葉でした。